「誰もしらない 世界と日本のまちがい」 松岡正剛
今読んでいる本である。
日本文化研究の第一人者である松岡氏は猛烈な読書家でもあり、自身のライフワークでもある編集工学の冴えもあって明快な文化博物学者という言い方ができるのかなと思う。文化には歴史の背景の理解が必要で、歴史の理解とは縦横なものでなければならない。松岡氏はそのことに関しても当代一流といっていいだろう。
そんな氏が著したこの図書は、世界史の中の日本を俯瞰して見せ、自由と国家と資本主義についてわかりやすい説明で構成されている。
明治以降の日本が帝国主義というグローバルスタンダードを受け入れ戦争に明け暮れていったというくだりは、石川啄木でなくても、なにか悲壮感を感じてしまう。そしてその悲壮感は、今日に続いているという点が重要な気がする。
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松岡正剛氏の「千夜千冊」も紹介しておく。刺激的な一冊に出会えることは間違いあるまい。
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