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2008年12月 2日 (火)

奇妙な符合。

 「聖戦」を書き直している。読んでくださった方ならもちろんご存知のことだが、これは伝説となった10・19、近鉄バファローズ対ロッテオリオンズの一戦のことを書いたものだ。
 そしたら、ふらりと訪れた本屋で
「仰木彬 パ・リーグ魂」(金村義明著 世界文化社)
という本が目に入った。手にとって見てみると、冒頭、10・19のことから始まっている。

 きたきた。私はそう思った。こういうことは、実によくある。つまり、奇妙な符合だ。
 私が何かをやりはじめたとき、私が何かが気になってしかたないとき、知りたい調べたいの欲求が高まったとき、私のまわりでそれは起こる。

 図書館の天使、という言葉がある。インターネットが普及するずっと以前からある古い言葉だ。学生や研究者が論文を書く際、知りたい、調べたいと本気で思っていると、たとえば図書館で、ふと振り返ったところに探していた本があった、とか、棚から落ちてきた本の中にそれがあったとか、そういう幸運がある。そうした幸運を運ぶなにものかを、「図書館の天使」と呼んだらしい。
 私は、「図書館の天使」によく助けてもらった。このことをいうと、「そんなばかな」と一笑に付す人がいる。理解できる。私も思わないわけではない。でも、経験上、先のような幸運はある。いやむしろ、幸運に助けられるに違いないと思って図書館なり本屋なりに行っている節がある。 
 天使の存在-というか、そうした幸運は確かにある、と共感してくれる人もたくさんいる。別に文系の連中ばかりじゃない。神とか仏とかから遠そうな人物の中にもいる。「図書館の天使」という言葉がある自体、そうした体験の総数の多さを物語っている。

 インターネットの普及は、そうした幸運体験を遠ざけた。キーボードを叩けば、知りたいことはすぐに知れる。だから、私にとっては久しぶりの再開だった。気分がよかった。他にほしい本があったが、それはやめた。今日はこの本と出合うために、私はこの本屋に来たに違いない。そう思うことにした。そうすると、さらに気分がよくなった(笑)。

 著者について少し。金村氏は当時近鉄バファローズに所属していた選手で、現在は野球解説者だ。テレビでもよくお顔を拝見する。甲子園優勝投手だが、プロでは打者に転向。それほどものすごい記録を残した選手ではないが、しかし彼を知らない同世代のプロ野球ファンも少ないだろう。

 私はこの本を2時間で読んだ。終盤などぼろぼろ泣いて読んだ。私は仰木彬氏が好きだと心から思った。彼が野茂を、イチローを発掘した。個性を伸ばすということを、彼ほどわかりやすく世に示してくれた指揮官はいまい。


 仰木監督については、またどこかで語らねばなるまい。

 うちの息子のひとりは、この監督の名前から一文字をいただいている。

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コメント

聖戦って歴史的だし未だに頭から離れないんだけど、
仰木監督ってイメージが乏しいのよ。僕の場合。
僕の中の仰木さんって、違うこと(野茂とかイチローとか)が強くて。
ともかく偉大な監督だよね。語ってくらはい。
「聖戦」の続きも…早く読みたいです。

☆息子さんの名前の由来…初めて知った☆

投稿: おおくぼ | 2008年12月 4日 (木) 09時17分

そうなんです。ご存知なかったでしたっけ??

プロ野球監督から名まえの字をもらったってのもナンですがね(笑)

投稿: くずてつ | 2008年12月12日 (金) 13時01分

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