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2007年10月31日 (水)

元祖むらさき観戦記-9

8.予感  (ベガルタ仙台戦 1対3  勝ち点0)

 結論から言おう。サンガは負けた。私はスタメンを見たとき、負ける予感がした。スタメンはいつもとかわらなかった。だが、負ける予感がした。
 予想通り、先制点を取られた。そして追加点をとられ、だめ押しをくらい、負けた。
 先制点と追加点は相手チームのエース佐藤が決めた。京都は終了間際にFWレジが一矢をむくいたが、焼け石に水である。
 前節大活躍の黒部には決定的な場面すらほとんど訪れなかった。松井がひとりで局面を打開しようとペナルティエリア内で奮戦していたが、ゴールネットを揺らすには至らなかった。
 市原戦の勝ちを生かすためには、この試合に勝つ必要があった。なんといっても、目標はJ1残留である。勝てばサンガの勝ち点は26で仙台は20。残り2試合なので、仙台の降格はほぼ決定的となった。こうしたゲームをモノにできると、自信につながる。
 しかし、前節終了時の不気味さは今回の結果を占っていた。
 若いチームである。裏付けとなる結果やゲームを支配する勢いがないため、心のどこかに怯えが走るのではないか。先取点をとればそれが最高のカンフル剤となり、俄然優位に試合を進めることができる。しかし逆ともなれば、その時点でほぼ勝敗が決してしまう。
 サンガは今シーズン、逆転勝ちをほとんどしていない。先取点を奪われると負け、という構図は、選手の記憶に染みついてしまっているに違いない。そして事実、このゲームもその通りになってしまった。

 ゲーム前の私の予感について、少し説明する。
 磐田戦で初勝利をあげたゲームは、黒部の1トップだった。引いて守り、失点せずにカウンターで1点、という戦法をスタメンの布陣で示し、事実そうなった。奇襲を礼賛するわけではないが、不動のシステム、不動のメンバーで戦いに臨むほど高いレベルにいるチームではない。なりふり構わず勝ち点を奪いにいく姿勢が必要なのではないか。このゲームのスタメンを見た時に悪い予感がしたのは、その姿勢が感じられなかったからだ。
 ピム監督はオランダ人である。オランダ人監督は戦略に頑固だと聞く。また彼はW杯日韓大会の際、コーチとして韓国の躍進を支えた実績がある。そうしたことが今回の戦略判断に影響したのか。サイドを切り崩してもいいクロスがあがらない、相手の手数の少ない攻撃でゴールを許す、前がかりになってさらに悪い状況が生まれる・・・。幾度も見た光景が、テレビの画面でまたもや繰り返されていた。
 前節の黒部の2ゴールも、松井のゴールも、ピム監督が掲げるサイド攻撃からの得点ではなかった。3点とも、ロングボールが起点となっていた。サンガがやられ続けたパターンだ。しかし実は、それはサンガがかつて得意としていた戦法でもあった。私はこのゲームでも、それが見たかった。そうするものだと思っていた。しかし、何かの呪縛にかかったように、失敗を続ける単調な攻撃が続いた。そして、試合が決定的になってから、ようやく狙い通りの戦法で1点がとれた。しかしそれがどうだというのだ。
 我が子は、私からゲームの結果を聞くまで、サンガの勝利を信じて疑っていなかった。スコアを言った時、3対1でサンガが勝ったのだと喜んでいた。逆だと知り、顔がこわばった。下の息子が
「J2になったらどうする」
と聞いた。私が答えるより前に、上の息子が
「応援する。決まってるじゃん」
と答えた。「まだわからない」とか「次勝てば・・・」とか、そんな言葉は出なかった。子どもたちなりに、この敗戦の持つ大きな意味を理解していたのだ。
 神戸は柏レイソルと引き分け、大分も名古屋グランパスと引き分けた。ともに勝ち点1が加わる。残留争いのチームの中で、京都パープルサンガにだけ、勝ち点が加わらなかった。
 サンガは残る神戸戦(直接対決第3ラウンドにしてホーム最終戦)とガンバ大阪戦に連勝して勝ち点を29とし、神戸(現在勝ち点27)、大分(同24)、仙台(同23)が1勝1敗以下の成績で終わることを期待するよりない状況となった。
 仙台と大分は最終節で対戦が組まれており、その結果が残留争いに大きな影響を与えそうではあるものの、サンガにとっては次節の神戸戦が運命の分かれ目となる。
 いよいよ残留争いは大詰めを迎え、サンガは土壇場を迎えてしまった。

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