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2007年6月22日 (金)

なぜ日本人は劣化したかBY香山リカ

 香山リカというと、すいません、私は細野不二彦さんが描いたマンガ「愛しのバットマン」の主人公の奥さんの方を思い出してしまうのですが、精神科医で精神病理学者で旺盛に執筆される香山リカさんのこともよく存じ上げています(笑)いえ、面識はありませぬ。

 で、今「なぜ日本人は劣化したか」を読んでいます。彼女の語り口はいつも読者に対し「わかりやすさ」「おもしろさ」を意識されているようで、私は好感を持っています。学者が学者然とした文章を一般新書に書いたってつまんないしわかんねーよ、と思っていた私にとって、彼女の文体はとても親しみやすくてよかった。で、今回もそうなんです。一部、内容が薄っぺらいという批評もあるようですが、一読する価値はあるかと私は思っています。

この本の冒頭にあるのですが、今の雑誌記事て、一読み200文字なんだそうです。それ以上は読まれないって。かっては一読み800文字だったんですが、激減ですね。新聞も文字を大きくして大きくして、でも紙面は大きくなっていないから、結局文字数は減る。にもかかわらず「新聞て字が多いしわかりにくい」って言われるそうです。ここらへんからいろんな現象にわたって日本人の「劣化」が語られている。うんうんとうなずいてみたり、そうかなあと首をひねってみたり。文章が軽妙なので、肩がこらないのもいいですね。

 ところで、先述の彼女の文章のよさに関し「わかりやすい」「よみやすい」「おもしろい」なんてことを書きましたが、これももしかして、「日本人の劣化」に一役かっていたのかしらん。「わかりやすくてよみやすくておもしろい」んだから。

 え?待てよそうすると。椎名誠や赤川次郎、新井素子なんかも「わかりやすくてよみやすくておもしろかった」ぞ。え?え?二葉亭四迷らの言文一致の運動も「劣化」に組したってことになる?・・・ってところまでは面白がりすぎなんでしょうけど、でも。

 実際漢字を書けない子って多いし、漢字を読めない子も相当なもんです。取り扱い説明書とか、次に槍玉にあげられることでしょうね。「読めない」「わからない」って。

取り扱い説明書を「読めない」「わからない」を、そうだなあ、お年寄りと中学生未満以外が堂々というようになったら笑っちゃいますよね。でもいいそう(笑)

恥ずかしくないんですかね。ていうか、「劣化」のキーワードは「恥の喪失」だと思いますよ。「恥の喪失」はパブリック精神の消滅に起因していると思われます。公共心ってやつですね。「世間様が見てる」とかのアレ。

で、なんでその消滅が起こったかというと。まあいろいろありそうですが。世間そのものの崩壊ってのははずせない理由のひとつでしょうねえ。

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