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2007年3月 3日 (土)

ナミレンジャー秘話 2

昨日の続きです。

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 そこで思いついたのがスーパー戦隊ものである。一気に5人が主役クラス。悪玉も同時に5人にすれば、もう10人。あとはそれぞれのリーダー(隊長、女王)と、ナレーターと、ロボ。ばっちり14人だ。(うちの園生は当時も14人)

 続いて脚本に着手する。勧善懲悪は望むところだが、しかしアウフヘーベンは捨てられない。最後には手を取り合って、未来に進む、そんな絵が欲しかった。またそうしないと、センターソングが生きない。センターソングを生かすためにも、「調和」を予感させるラストである必要があった。そのために、ミドナミジャーとモージョというキャラクターを生み出した。彼らの飛び出しには、未来への希望と、それから希望への意志を与えたつもりだ。

 脚本完成と同時に、読み合わせに入る。この段階では、まだ配役は一部を除いて決めていない。読み合わせをした後で、配役を決めたかった。2回の読み合わせの後、配役決めに入った。私はまず、私の希望を伝えた。それは以下の2点だった。

ウフフン女王(仇役「ウフフンガールズ」の親玉)はトモリンにやってほしい。彼女は中学3年生で、来年は絶対にセンターにはいない。目立つ役をやらせてあげたい。

中学生男子2名は残念だがナミレンジャーのメンバーには入って欲しくない。テニス部の試合のスケジュールの都合で、当日参加できない恐れがあるから。ナレーター、隊長のどっちかなら、当日の交代も可能。

こどもたちは理解し、協力してくれた。

  仕切り屋であることを自認している大チャンは、「アカナミジャー」を希望した。ロボは、アキラが猛烈なアピールで立候補し、対立候補のスマイリーをジャンケンで退け、ゲットした。大事なミドナミジャーにはソエちゃんが、モージョにはキノコが立候補した。みんな立候補で決まっていく姿は爽快だった。そして私は、脚本を書いた時の役のイメージそのままに配役が決まっていく様に、手応えを感じていた。

 次に、ビデオを見た。スーパー戦隊ものの元祖、「秘密戦隊ゴレンジャー」と、ヒーローものの決定版「怪傑ズバット」である。これで魂の注入をはかったわけだ。効果はテキメンだった。ビデオを見た次の日から、台詞に命が宿った。

 それからは練習あるのみである。毎日8時半からおよそ1時間程度、歌と劇、場合によって劇のみ、歌のみの練習を繰り返した。

 最初は脚本を持っての読み合わせ、ついで脚本を持っての立ち稽古、脚本なしの立ち稽古、公開練習、舞台稽古、衣装合わせ、音合わせ、通し稽古。練習の前に、必ず今日のねらいを明確に説明し、全員で輪をつくって「声かけ」をした。人の輪は、「和」と「集中」を示すのだと説いた。練習の終わりには、今日のねらいをふりかえっての感想・反省の発言を求め、最後に相談員や私からアドバイスをした。アドバイスは「一歩前に出る」とか「立ち位置が右にずれている」等具体的なものとし、抽象的な言葉は排した。最も大切にしたのは、「はじめて見るお客さん、特にお年寄りに、台詞のひとつひとつを聞きてもらい、劇の意味をわかってもらう」ということだ。自分たちのための劇ではない、お客さんのための劇なのだ、と。「寝たきりのおばあさんが立ち上がって拍手したくなるような劇を目指そう」、と本気で子ども達に言ったものだ。

(つづく 次回がこのシリーズ最終回です。)

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