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2006年1月15日 (日)

ほんやり様

106d21a7.JPG 雨で一日遅れのほんやり様となりました。ほんやり様は地区の行事です。お正月最後の行事でもあります。うちの地区ではほんやり様の日にあわせ、新年会も行います。
 この日の前に、こんぶくろ、と呼ばれる傘をこどもたちがつくります。傘はには色紙を貼り付け、あみかざりをつるします。
 大人は大人で、檜、杉、松(主に檜)の葉のついた枝や杉の枯葉を集めておきます。枝は軽トラで6,7杯くらい集めます。事前に集めておくのはうちの区だけのようです。かつては他の地区同様、当日集めていたのですが、雪の森の中に入って枝を引きずり出す作業はなかなかたいへんで、雪のないうちに集めておこうという話になったのです。これは非常に効率がよく好評です。
 当日は朝から集まり、大人もこどもも入り混じっての作業となります。
 まず、檜の丸太を三本組み合わせ、三脚のように立たせます。組み合わせるといっても上部を縄で縛るだけ。丸太の長さはざっと4メートル。ですから3メートルほどの高さの構造物になります。ここに用意しておいた杉や檜の枝を詰めていきます。最初は杉の枯葉を盛ります。その上に松や杉の枝をどんどん積み重ねていきます。三脚の中に枝がつみあがれば、今度は周りから檜の枝を下から上へ突き刺していきます。そうすると、ちょうど愛・地球博のキャラ・もりぞうのような外見になっていきます。そしたら幾本か竹をくくりつけます。爆竹効果を狙ってのことです。そこに各家から持ち寄った門松や玄関飾り、ダルマなどのお正月飾りをつけます。だいたいここまでが午前中の作業です。ひと段落したら、豚汁をのんだり、おにぎいりをほおばったり。これらは地区で用意します。
 こんぶくろの方はというと、午後イチでこどもたちがそれを持って地区の各家をまわります。このことを傘まわり、といいます。傘まわりが来ると、地区の人たちはお年玉を差し出し、こんぶくろの中に入れてもらいます。これは1年間無病息災でいられるおまじないです。この時に何か歌でも歌うと調子があっていいのですが、残念ながら歌も特徴的なパフォーマンスもありません。何かするといいなあと思っています。地区をまわり終えると、こんぶくろは大きな幣束といっしょにほんやり様のてっぺんにくくりつけます。
 貰ったお年玉は子ども会で使います。その日のうちにお店に行きます。何に使うかというと、まずこんぶくろの材料費(誰かが立て替えているのでその返済です)、新年会のこども用のおやつ、ジュース。お世話になっている地区会へお酒とおつまみの差し入れ。それらを買った残りで図書券を買って、子ども会のみなで分けます。
 16時ころから新年会が始まり、にぎにぎしく愉快に談笑しながらお酒を飲み、食事をします。点火は17時半ころです。
 点火は年男、年女が行います。ほんやり様は恵方に倒したいので、倒したい方角から点火します。(組み立ての際も、倒したい方角のことは念頭においてつくります)
 杉の枯葉に火が届くと、めらめら燃え出します。ばちばち大きな音がし始めると、物凄い量の煙が立ち上ります。パーン、パーンと竹が破裂します。燃え上がった炎はこんぶくろと幣束を一瞬で焼き尽くします。この時の閃光がほんやり様の見所のひとつです。
 竹の竿の先に書初めの半紙をつきさし、この炎で燃やして天高く舞い上がると字が上手になる、という話もあり、こどもたちは炎の熱さと戦いながら、半紙が高く舞うように竹ざおを操ります。
 ほんやり様が恵方に倒れ(倒す、という表現が適切な年もあります)、炎が落ち着くと、今度は竹さおの先にお餅をはさんで焼きます。このお餅を食べることも無病息災のおまじないだとか。
 大人は火を囲み、子ども会が差し入れたお酒を楽しみます。お酒はこどもたちがついでまわります。
 炎を囲んで地区の人々が語り合い、笑いあう。大事な、ほんとうに大事な時間がここにあります。
 ほんやり様。大切にしたい地区の行事です。

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